文教大学大学院 人間科学研究科 30周年記念サイト

加藤 大登(2022年度修了)

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創設30周年おめでとうございます。私は修士課程修了後、精神科クリニックを経て、現在は千葉市と越谷市の教育センターに勤めております。主に小学生から中学生のお子さんを対象として教育相談、心理検査、家庭訪問相談などを行っております。

私が入学した2020年は新型コロナウイルス感染症が流行した年で、入学前から世間は未曾有の事態に混乱していました。私自身も「どんな大学院生活なるのだろうか」というわくわくした気持ちと不安の気持ちが入り混じっていたことを覚えております。

修士課程1年では主に講義が中心、修士課程2年では実習が中心の2年間で、講義はほとんどがオンラインでした。感染症対策の関係で同級生に初めて会うことができたのは入学年の秋頃で、初めて顔を合わせた時は「…加藤くん…ですよね?」とオンラインで何度も顔を見ているのに「初めまして」のようなぎこちない空気感になっていたのを思い出します。後々「オンラインと対面とで印象が違うね」という話も同級生でするわけですが、その人の雰囲気や印象を感じることをオンラインと対面とでできたことはユニークな体験でした。

同級生とは仲が良く、在学中は自主的に勉強会を開いてロールプレイを行ったり、日々の講義や実習について話し合ったりしながら学びを深め合っておりました。大学院の2年間では、実習や講義を通して自身の考え方や話し方、態度の癖に気付いて向き合っていくことが必要でしたが、その上で支え合える仲間がいたことは大きな力となりました。大学院で知り合った同級生や先輩、後輩とは、修了後も勉強会などで関わりがあり、ともに研鑽しております。

文教大学では多くの先生がいらっしゃり、様々なオリエンテーションから心理支援を学べることが大きな魅力でした。修士課程2年になると付属の臨床相談研究所でケースを担当しますが、1ケースにつきスーパーバイザーの先生が1人ついてくださります。在学時、ケースでのもやもやした疑問をスーパーバイザーの先生にぶつけたところ、異なる視点の見立てをいただいて、霧が晴れる思いをしたことを今でも鮮明に覚えております。講義や実習にて多くの先生に教わる機会があったからこそ、視点を広げて心理支援を学び、考え、実践することができました。修了した後も、在学中にお世話になったスーパーバイザーの先生とは関わりがあります。また、臨床相談研究所、図書館を心理検査の練習や読書のため現在も利用しています。

在学中は恩師や同級生、先輩、後輩、学校職員の皆様に大変お世話になりました。皆様との出会い、そして学んだことを大切に社会に貢献していきたいと思います。これからの人間科学研究科の更なるご発展、卒業生?在学生の皆様のご活躍を心より願っております。


加藤 大登

2022年度修了 臨床心理学専攻
越谷市教育センター