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小山内 秀和(2006年度修了)

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人間科学研究科30周年,誠におめでとうございます。2006年度に臨床心理学専攻修士課程を修了した小山内秀和と申します。

私は学部の4年間と修士課程の2年間を文教大学で過ごしましたが,そのときの思い出はまだ昨日の事のように思い出すことができます。大学院の院生室があった9号館は学部時代にはほとんど入ったことがなく,修士課程に進学して始めて院生室に入ったときには少しの興奮を覚えたものです。院生室では空き時間によく同室の学生と過ごしていたのもいい思い出です。

大学院では心理学の研究法の基礎を学ぶよい機会に恵まれました。当時はパソコン室が入って正面にあって,実験刺激をつくったり,統計ソフトを使って解析をしたりといった作業をするときにはいつもそこにこもっていました。また,実験は6号館などの部屋を借りて行っていて,修士2年の12月まで実験を行っていました。今では笑い話にできるでしょうが,当時は指導教員をやきもきさせていたことと思います。

修了後は児童福祉施設に勤めていましたが,現在は奈良県にある畿央大学で教員養成課程の心理学科目を担当する研究者として働いています。そのきっかけとなったのは,修士論文の口頭試問が終わった後で,副査をしていただいた先生から「ぜひ大学院に戻って研究するとよい」と声をかけていただいたことでした。ただ,私の研究テーマは臨床ではなかったことから,文教大学ではなく別の大学院に進学することになりました。その進学先とのつながりもまた,修士課程で研究を行っていたときに,先行研究の著者とコンタクトを取ったことがきっかけで得ることができたのでした。こうして振り返ってみると,いまの私があるのも人間科学研究科修士課程という場にいることができたおかげなのだと,改めて感じています。

東日本大震災があった年の4月に私は関東を離れ,京都で6年間,浜松で4年間を過ごし,現在は奈良県に暮らしています。この間,文教大学に伺う機会は何回かあったのですが,最後に訪れたのは2019年12月,文教大学で開かれた日本イメージ心理学会の大会に参加した折のことでした。久しぶりに訪れたキャンパスは6号館が新しくなり,かつて実験を行っていた部屋は文教サービスやコンビニになっていたり (私が通っていたころの文サビは8号館裏にありました),学食のメニューも変わったりしていました。ですが,学食の建物や雰囲気は学生当時のままで,9号館の院生室にもお迎えいただいて,後輩の皆さんともお話する機会もいただけました。コロナ禍もあってなかなか遠出ができない時期が続きましたが,近いうちにまた大学を訪問し,近況のご報告ができればと思います。


小山内 秀和

2006年度修了 臨床心理学専攻
畿央大学教育学部