文教大学大学院 人間科学研究科 30周年記念サイト

栗原 保(2009年度修了)

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人間科学研究科が30周年を迎えられること誠におめでとうございます。私は2007年に教育系を専攻する目的で入学をしました。埼玉県の自治体の生涯学習行政や公立中学校数学科の教諭等のキャリア31年を経験した後、リカレント教育の場として人間科学研究科に学びました。修了後は教職資格の実務家教員として大学などに関わり、「生涯学習論」「教育課程論」等の担当に結びつけています。

人間科学専攻に在学中は多くの方々に支えられながら生活し、2つの学びに邁進できました。「教育が変われば、社会が変わる」という教育信条で、今、仕事をしていますが、それを確立できたのは、社会学や心理学の専門的な知見にふれられたことでした。論語の「知好楽」の格言どおり毎時間楽しんで授業に臨み、自分のこれまでの経験知と学びを融合させることができました。また、地元でのまちづくりに関わる市民活動にも自信をもって役立てられています。もう一つの学びは、同じ大学院生や学部生との交流の機会でした。年代を超えた若い学生との交流は新鮮で、「情報に優劣をもちこまない雑談」の素晴らしさを日々体験していました。自在に自分の考えを述べ、かつそこから発せられる相手の優れた着想を聞き、それに対する反応としてさらなる自分の意見が生まれていく。そんな連鎖が「潜在的カリキュラム」として専攻科の雰囲気の中に醸成されていることが大いなる学びとなったのだと思います。

今後も人生100年時代の「社会人の学び直し」の場としても益々発展されることを期待しております。


栗原 保

2009年度修了 人間科学専攻