及川 智博講師

専門領域

  • 発達心理学
  • 保育学
  • 教育学

自己紹介

岩手県生まれ。小学校では野球、中高ではサッカーに打ち込みました。大学は、地元の小学校の先生になりたいという夢を持って教育学部に入学しました。その後、徐々に子どものこころや教育に関する研究に魅力を感じ、大学3年生のときに北海道の大学へと編入しました。そこで恩師と、ある幼稚園との出会いがきっかけとなり、保育や子どもの発達に関する研究者の道を歩みはじめることになりました。大学院生から前任校まで12年ほど北海道に住んだ後、2024年に初めて関東へ移ってきました。

私は大学1年生の頃は小学校の先生に憧れていましたが、幼少期の子ども、そしてその子どもたちと暮らす保育の現場を知れば知るほど、その魅力に気づかされていったことをよく覚えています。きっとこれから保育を学ぶ多くの皆さんも、同じようなワクワクを体験できるはずです。ぜひ、子どもが人生で初めて「せんせい」と呼ぶ相手にふさわしい保育者になるための学びと知の探求を、一緒に進めていけると嬉しいです。

研究テーマ?研究活動

私は「保育者」の専門性を適切に表現するためのことばを探す研究を進めています。突然ですが、皆さんには、憧れの先生は居ますか? もし居たとしたら、その先生はどんな所がすごいのでしょうか? その先生はもしかすると、子どもと上手に遊べる人だったり、話し方が上手だったりするのかもしれません。でも、きっと上手に遊べたり、話し方が上手だったりする先生は、他にもたくさん居たはずです。私は保育者を、そうした技術の束のような存在とは考えていません。むしろ私は、「子どもたちとかけがえのない物語をつくることができるケアの専門職」が保育者だと考え、それを適切に表現することができることばを、現場の先生方と探していく実証的かつ哲学的な研究を進めています。

担当科目

  • 保育原理
  • 保育内容総論
  • 子育て支援
  • 保育内容「人間関係」の指導法
  • 子どもの理解と援助
  • 保育実践研究
  • 保育実地研究Ⅰ
  • 保育実地研究Ⅱ
  • 保育実習1保育所実習
  • 保育実習2保育所実習
  • 教職?保育実践演習
  • 専門演習
  • 卒業研究

ゼミ紹介

ゼミでは、3年次の秋学期から4年次の最後まで、自分の関心を「卒業研究」へと結実させていくための指導が中心となります。ゼミの学生は一人ひとり、大学での学びだけでなく、保育所等でのアルバイトやボランティア、また実習を通してたくさん現場の経験を積んできます。そして、そのプロセスで自分だけの関心や疑問のカケラを見つけてきます。その関心や疑問を、先行研究や各種文献と照らし合わせながら、自分にしかないテーマへと洗練させて調査を進めていきます。たくさんの文献を読んで整理したり、現場の先生方にインタビューをさせていただいたりと、決して平坦ではない道のりですが、忍耐強く、そして楽しく学びを深めていく学生が多いです。また、関東圏の特色のある保育施設等へのフィールドワークも実施し、学びを深めています。

卒業研究テーマ例

  • 幼児期における子どもの自信を育む援助―葛藤と成功体験に着目して―
  • 子どもと保護者が一緒に楽しめる食育活動の実践と効果
  • ドイツの就学前教育の実践と政策―財団報告における保育施設運営の課題に焦点を当てて―
  • 保育者が受け取る乳児の愛着形成のサイン
  • 愛着形成に難しさのある子どもに対する保育者の関わり
  • 幼児はどのようにいざこざを解決しているのか―第三者が介入する場面に着目して―
  • 子ども同士のインクルーシブな関わりを支える保育者の配慮
  • 「気になる」子どもの理解を支える保育者の過去と未来へのまなざし

教員紹介